いろいろな蚊取線香。原体験の匂いはどれ?
夏の縁台に置いた蚊遣り器から漂う蚊取線香の匂い。
なんとも、郷愁をそそるというか、懐かしい気持ちになります。
まさに、日本の原風景的な見た目と香り。
そんな蚊取線香ですが、色々な種類のものが販売されています。
もっとも代表的なのが、『金鳥の渦巻』。
大日本除虫菊という会社が作っていますが、『キンチョー』のブランド名の方が有名ですね。仕掛け花火のCMが懐かしいです。昔のCMは漢字でした。
大日本除虫菊はレギュラータイプのほかに、「天然原料のみでつくったもの」「森の香り」「ローズの香り」などいろんな製品が販売されています。
縁台屋は普段、『金鳥の渦巻』を使っています。
といっても買ったものではなく、なくなった伯母さんの家にあったものを貰って来たのです。なんでもストックする人だったので、50巻入の『金鳥の渦巻』が何箱もありました。我が家はまだ当分蚊取線香に困ることはありません。
しかし、これでも一応、縁台屋の端くれですから、違う種類のものも買ってみることにしました。
まずは、『天然除虫菊 金鳥の渦巻 ミニサイズ』
「天然除虫菊をはじめ、天然原料のみで作った純植物性の蚊取り線香!」のコピー。
天然除虫菊&天然原料のみというのは、なんとも素敵な響きです。お値段もそれなりにします。
そして、アース製薬の『アース渦巻香』。こちらも日本を代表する蚊取線香と言ってもいいでしょう。お値段は、『金鳥の渦巻』よりだいぶ安い。3分の2くらいでしょうか。
という事で、さっそく試してみました。
1. 色見
まず、色は全然違います。
『金鳥の渦巻』が落ち着いたグリーンなのに対して、『アース渦巻香』はケミカルグリーンとでもいうべきか。化学合成感たっぷりの青っぽいグリーンです。
そして、『天然除虫菊 金鳥の渦巻 ミニサイズ』はぜんぜん別格の黄土色。
2.匂い
次に匂いをかいでみます。
『金鳥の渦巻』はいつも嗅いでいる落ち着いた匂いです。ちょっと藁っぽいというか、イグサっぽい感じ。
『天然除虫菊 金鳥の渦巻 ミニサイズ』はなんというか、さらにイグサっぽさ藁っぽさを強くしたような感じで、植物そのものに近い様な匂いがします。
そして『アース渦巻香』。これは全く別物で、仏壇の線香の匂いです。商品説明のウェブサイトにも「ビャクダンの香り」とありました。
3. いよいよ着火
それではいよいよ着火です。
『金鳥の渦巻』これは普段使っているので、説明しずらいのですが、『金鳥の渦巻』の匂いです。主張のない匂い。
そして、『天然除虫菊 金鳥の渦巻 ミニサイズ』。天然という事で、ちょっと先入観があるのかも知れませんが、穏やかーな匂いがします。3つの製品の中では、一番穏やかで、微かで、体にも優しいという"感じ"がします。
そして、『アース渦巻香』。
これは、やはり仏壇の線香の匂いでした。
4. 原体験の匂いはどれ?
原体験の蚊取線香は???
これは数年前に気が付いたことなのですが、私の中での原体験的な蚊取線香の匂いは、実は『アース渦巻香』だったのです。
それまでは、『金鳥の渦巻』こそが、原体験だと勝手に思っていましたが、匂いを比べる機会があって、気づいてしまいました。
考えたら、カルピスではなくてコーラスを買うタイプだった母が『金鳥の渦巻』を買うはずはありません。
その時はそうか、自分の原体験は、『金鳥の渦巻』じゃなくて『アース渦巻香』だったのかと、ちょっとだけ寂しくなったのでした。でも、『アース渦巻香』もどこか庶民的な気取らない感じが好きなのですが。
みなさまも、ぜひ色んな蚊取線香を試してみた下さい。
縁台屋も、これからも色んな蚊取線香を焚いて、レポートしたいと思います。
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